イラストレーターとして活動していた私がどうして『KiUito』として糸仕事を始めたのか…?
はじまりは『Nekodarake』

イベントに参加することが決まり、そこでオリジナルの作品を販売することになりました。
季節柄、カレンダーを作ることにしたのですが、その時のイラストがNekodarake』でした。
『Nekodarake』は、Instagramで時折投稿していたシリーズで、愛猫恋しくて描いていたものです。
糸しごとの楽しさ再発見

他に何か私らしいものはないかと考えている時、知人に「ポーチ作って!」と言われたのを機に、『Nekodarake』の猫たちをモチーフに刺繍をしたポーチを作って販売してみることに決めたのでした。
紆余曲折あり、今はイラストレーターとして活動していますが、実は私は工芸学科テキスタイルを卒業していまして…。加えて洋裁、編み物など手芸好きの家族に育ったこともあり、布や糸を触るのに抵抗感なく、むしろ久しぶりに楽しく制作できたのでした。
「ひゃーやっぱり楽しいじゃないか!」
褒められると伸びる子です

「可愛い~!」と褒められる、いいもの見つけた!と買って下さる…、そんな言葉をたくさんもらえたら、単純な私はブタではないけれど木に登る…。
その年の暮れ、「来年はハンドメイドイベントに参加します!」と宣言したのでした。
ブランド名つくろ!
そうして、ハンドメイドのイベントに参加出店をすることを決め、同じく物販を始めたいという二人のデザイナーさんと共に活動をはじめたのでした。
流石デザイナーさんはカッコよく、自分のオリジナルをブランド化して作品を作っていく…そんな姿を羨ましく思い、
「私も…活動名を作りたいなぁ」
と、いっちょ前ですがブランド名を考えることにしました。
コンセプトや名前を考えているうちに、自分がどんなことを考えて、やりたいと思っているのかを自問自答するとても貴重な時間でした。
たくさんの刺激とアドバイスや励ましをくれたデザイナーさんに心より感謝です。ありがとうございます!

そして、完成した名前は、キウイ(平野カズ希)が糸仕事をするから、
キウイ+糸=キウイト。
キウイは果物でなく鳥の方です。飛べない鳥。少人数ではありますが、私のことを「キウイ」と呼ぶ人がいます。
コンセプトはあたたかみ
イラストから布と糸をつかって絵を描く時、同じようにはいきません。幾分の不自由が生じます。細い線は表現できなくなるし、色も微妙なグラデーションを再現することは難しい。
でも、それもおもしろみだと思っています。
綺麗に美しく仕上げることができるのは人の特権でもあるけれど、原始的な状態には、よりあたたかみが強く感じられると考えています。
子供の様な絵を大人が描くのが難しいように、技術を手にすればするほど難しくなっていく。
ペンを針に持ち替えた時に生じる不自由さや無骨さをあたたかみとして感じてもらえる作品作りを目指しています。